娘が拒食症になりました②幼少期を振り返る | 『公認心理師』渡辺貴子トレーナー

娘が拒食症になりました②幼少期を振り返る

転勤族の家族

我が家は、転勤族です。

現在、夫は単身赴任中。

長女が中1、次女が小4になるタイミングでマイホームを建てます。

その時は北陸に住んでいて、関西に家を建てるために何度も北陸⇄関西の往復をしたっけ。

そしてそれ以来、関西の地に

暮らしています。

それ以前は、2〜3年ごとに転勤で地方に引っ越しをしていました。

ですから長女も次女も、それぞれ2つの幼稚園、3つの小学校を経験しています。

長女の幼稚園の初めての転園は、とても苦労したように思います。

毎回お引っ越しをするときには涙涙のお別れだったので、良き時間を過ごせたことも事実ですが、それでも苦労の連続でした。

私は、どちらかというと、喉元過ぎると熱さを忘れるタイプなのか、その頃の苦労を忘れてしまっていました。

けれど先日、娘の幼稚園の「夏休みのしおり」を見つけ、読み返して驚きました。

転園をし、精神的に不安定な娘の育児への苦悩が切々と綴られていたのです。

「ああ、娘も私もギリギリだったんだな…」

胸が詰まりました。

どんだけ一所懸命だったの!?

どんだけ、心痛めて悩んでたの!?

夏休みの50日間ちかく。

毎日を楽しいイベントで埋め尽くす一方で、日記には毎日毎日娘への心配事が綴られていたのです。

せめて、夏休みの間は楽しい思いを沢山させたかったんでしょうね。

忘れていました。

その後の苦労やらで、その頃のことなんてすっかり忘れてた。

大変だったなーってくらい。

そのしおりを見ていたら、20年前の新米ママを抱きしめてあげたくなりました。

よくやってるね。

よくやってるじゃない。

よくやってるでしょ?

そういって、過去の私を抱きしめました。

同時に、不安でいっぱいの娘たちのことも、一人一人抱きしめました。

 

その時、改めて思ったんです。

ああ、世の中のママたちは日々に一所懸命の連続で

自分を労う時間なんてないんだよな…って。

どれだけ頑張っても、自分に足りてないところに目を向けて

さらに頑張るママって沢山いるんだろうなって。

子どもを笑顔にできなくて、

自分を責めちゃうママって沢山いるんだろうなって。

どんなに頑張っても、頑張ったことすら忘れて、

さらに頑張りを重ねていくママさんって沢山いるんだろうなって。

そんなママたちを、

子どもたちはどんな思いでみ見てるんだろうなって。

 

先日、子育てコミュニケーションの講座に

転勤族のママさんがご参加されていました。

もうすぐ引っ越しするんです。

親の都合で子どもたちが大好きなお友だちと離れちゃうんです。

2人の子どもの心のケアが気がかりです。

だから、まだ引っ越しのことを伝えられてないんです。

どうやって子どもたちに寄り添ったらいいんでしょう。。。

そんな悩みを聞かせてくださったママさんがいらっしゃいました。

ママが辛いと、子どもも辛いよね。

子どもが辛いと、ママは辛いよね。

 

子どもが辛い思いをしているときに

「ああ、いっぱい大切なことを勉強しているんだなっ」

と、愛の眼差しで見守ることができたらいいのだけれど、

私はそうできなかった。

 

その苦しみ、かわってあげたい!

その苦しみ、とりのぞいてあげなくちゃ!

そうなっていたように思います。

だから、落ち着いて子どものお話なんて聴けなかった。

不安なことを言わせないために、

先回りして、子どもの気持ちを紛らそうとしてた。

どんなに、先回りしたって

辛いときには辛いのに。

本人の感情は本人の大切なものなのに。

だから、娘の状態が不安定になると、

こんなにママは一所懸命やってるのに…

と、なっていたように思います。

初めてのママ。

初めての育児。

初めてのお姉ちゃん。

初めての妹。

初めてのお引越し。

私たちは、人生だれもが初めてなんですよね。

私たちも、子どもたちも。

長女だって、

娘として、お姉ちゃんとして、幼稚園児として、転園児として、

日々の一瞬一瞬のすべて初めて尽くしだったんです。

初めて尽くしの毎日を一所懸命に生きていたんだ。

 

多くのお母さん、子どもたちに

時空を超えた愛を祈らずにはいられません。

少し、話が横道にそれました…汗。

転勤族だったことは、今、私にとっても

2人の娘たちにとっても素晴らしい強みになっています。