お母さんが胸を張って生きること
ごきげんよう。
公認心理師の渡辺貴子です。
お子様に寄り添うあなたに届けたい思いを綴ります。
「いい母親・素晴らしい親」になろうとしなくていい
長引く拒食症。
いつまで続くのかと心配になる不登校。
親であれば、子どものことが心配になるし、この先どうなるんだろうと、不安になると思うんです。
怒り、怖れ、不安を否定しなくていい
底なし沼のような不安や恐怖。
怒りの感情。
これ以上、もう、どうしたらいいのかわからない。
そして、どうすることもできない。
そんな中にいれば、不安になるのは当然だと思います。
身動きができなくなることも
怒りが込み上げてくることもあるでしょう。
![](https://www.kosodate.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2023/11/child-is-sitting-1816400_1280-1024x676.jpg)
「はい!それは誰の問題ですか?」と、尋ねるコーチやカウンセラーさんがいらっしゃいます。
私も当時、そのように質問されたことがあります。
なんども。なんども。
わかってるよ!わかってる!
子どもですよね、子どもの問題。
それを親が横取りしちてるってことですよね!
そんなことは、頭では分かっているんだ…。
でも…。
心配なのよ親は。
不安になるのよ、親だもん。
親が子を思い、不安になることは止められないですよね。
それでいいと、私は思うんです。
怒りだって湧くよね。
不安にだってなる。
親は不安になっていいと思う。
心配になっていい。
親が子どもを心配して不安にならなければ、
誰がその子のために心配をしてくれるのか。
それでいいと思うんです。
「ああ、わたしは不安を感じているんだな…」
それでいい。
けれど…
あなたの生きてきた道にヒントがある
もしよかったら、少し時間をかけて
あなたの生きてきた人生に
視点を向けてみてほしい。
丁寧にご自身の歩まれた人生を
振り返ってみてほしい。
これまで、あなたは
どれほどのものを
その背中に背負ってきたのだろう。
その責任、その重さ、周囲の期待。
お父さんやお母さんに笑顔でいてほしかった。
周りに迷惑をかけたくなくて
心配をかけたくなくて
弱いところなんて見せられず、誰かに「大丈夫?」なんて言われたら、周囲にそんなふうに見える自分を
不甲斐ないとさえ思う…
もしかしたら
あなた自身の生きてきた道にあったもの。
あなたはそれらを
乗り越えてきたのではないでしょうか?
たくさんの試練を乗り越えて、
「今」があるのではないでしょうか?
![](https://www.kosodate.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2023/12/TSU_IMG_2442_TP_V-1-1024x682.jpg)
いえいえ、
これまでは順風満帆だったのです…
そうお話しされる方もいらっしゃいます。
乗り越えてきた方ほど、そのように、おっしゃいます。
乗り越えるのが当たり前になっていて、
自分が頑張って生きてきたことに気づかない。
当たり前になっちゃってるから
気づけないんです。
私の人生はツラいことだらけ…
そう、おっしゃる方もいらっしゃいます。
そのツラい出来事を
どうやって乗り越えて「今」があるの?
![](https://www.kosodate.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2023/12/narcist-hill-718022_1280-1024x682.jpg)
「今」があるのはどうしてですか?
どうか、
ご自身に掛けてあげてください。
「よく頑張ってきたね、わたし」
「よくやってきたな、わたし」
「一生懸命に生きてきたね、わたし」
「よくやってるじゃん、わたし」
いま、目の前にいるお子さん。
ドアの向こうにいるお子さん。
そのお子さんの存在は
そんなあなたから繋がった命。
あなたからの尊い命の継続なんです。
だから…
親であるあなたは、不安であっていい。
けれども
少なくともその命の前で、親は
「自分の生きてきた道には色々あったけれど、
すべては素晴らしい時間だった。
学びだった。間違いじゃなかった」
そう、あるべきだと
そう、ありたいと
思うのです。
![](https://www.kosodate.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2023/12/water-lily-1857350_1280-1024x682.jpg)
人生にはままならいことがある。
けれども人はそれを乗り越えることができるんだ。
子どもたちにそう思える人になって欲しかったら
まずは、あなたが
そう見せてほしいのです。
よく頑張ってきたね。
そんなに頑張ってきたことに今まで気づかなくてごめんね。
よく、やってきたね。
よく、やってるね。
まず、
あなたが、あなたご自身を
そうやって抱きしめてください。
だって、あなたは
そうやって生きてきたのだから…。
![](https://www.kosodate.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2023/12/hands-g168188fcd_1280-1024x680.jpg)
そこにあるだけで、あなたにも価値がある
私たちはみな、悩みやどうしようもなくツラいことが
人生のどこかであったはず。
それらを乗り越えてきたから「今」がある。
受け継いだ命を繋いで、
尊い「今」があるんです。
それって、すごいことだと思いませんか?
それって、奇跡なんだよ。
今この瞬間の
あなたの存在そのものが奇跡なんです。
だからね、
胸を張ってください。
子どもが無条件に価値ある存在であるのと同じで
親として、
あなたがそこにいるだけで価値があるんです。
![](https://www.kosodate.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2023/12/ladybug-3475779_1280-1024x682.jpg)
忘れてしまいがちですが、とっても大切なことです。
お子様が、ただそのままに
素晴らしい「いのち」であるのと同じように、
あなた自身も素晴らしい「いのち」なんです。
あなたの存在そのものが、
美しく価値あるものなんです。
母親としての責任や役割を超えて、
あなたが本来の姿でそこにいることが、
お子様を照らす柔らかい光になるんです。
あなたの光に灯されて
あなたの温もりを感じて
お子様の心にも光が灯されていくのです。
素晴らしい親にならなくて、大丈夫
![](https://www.kosodate.ne.jp/wp/wp-content/uploads/2023/12/poppies-174276_1280-1024x682.jpg)
「良い母親、素晴らしい親」になんて、なろうとしなくていいんです。
人生の答えを目の前に求めるとツラくなります。
なぜなら
私たちは、いつだってプロセスの中にいるのだから。
いま、
私たちは大切なことを学んでいる最中なんだ。
子どもも親も、学びの途中なんだ。
お母さん
自分の生きてきた道にOKだしてね。
自分の人生に微笑んでね。
そう、子どもたちが教えてくれている。
子どもからのメッセージだと、私は思っています。
だから、
「良い母親、素晴らしい親」になんて、
なろうとしなくていいんです。
不器用に生き、
いろんなことを乗り越えてきたあなたが、
ありのままのご自身に「よし!」と
微笑むことができたら
あなたのその微笑みこそが
お子さんにとっての光です。
希望になります。
最愛の子どもの拒食症、不登校。
親としてとてもツラい。
けれど、最高の学びの時間を、
いま、私たちは過ごしているのです。
一緒に、乗り越えましょう。
私に、そのお手伝いをさせてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。